もしアナタが、未開の地、あるいは女性たちが「化粧」ということを知らない地域に、
化粧品を流行らせようとするなら、どのアイテムから導入するのがいいと思いますか?
どのアイテムから投入すれば、一番、マーケットが大きくなり、一番たくさんの化粧品が売れると思いますか?化粧品会社のCEOになったつもりで考えてみてください。
わたしなら、迷わずこう答えます。
「ファンデーション」。
なぜか。説明しましょう。
極悪な化粧品会社のCEOになったつもりでシュミレーションしていきます~~♪
その土地の、まだ「化粧品」を知らない女性たちに向けて、
まず、ファンデーションを販売していきます。
ファンデーション、色が白く見えたり、お肌の粗が隠れて、一度塗って、それが普通になってくると、もう手放せなくなってきますよね。
ファンデーションを使うと、クレンジングが必要になります。
ファンデーション→クレンジング→ファンデーション→クレンジング
を繰り返すと、しばらくして、お肌が乾燥し、毛穴が開いてきます。
ここで、保湿スキンケアライン、化粧水、乳液、美容液、クリームのマーケットが一丁あがり!です。
さらに毛穴ケアのマーケットもできました!
さらに続けます。
毛穴が開いちゃったので、もうファンデーションはやめられません。
むしろ、よりカバー力のあるファンデーションや、汗でも崩れないファンデーションは、ますます女性達に受け入れられるようになり、それを落とすためのクレンジングも、強力なものが売れるようになります。
そうなると、女性達のお肌はますます乾燥が進み、一部には、「敏感肌」の女性も現われます。
は~い!新たに敏感肌のマーケット一丁あがり!
敏感肌のスキンケアシリーズも投入します。
さらに続けます。何年も何十年も使い続けた女性達の中には、敏感肌こそならなかったものの、「シミ」で悩む女性が出てきました。
(化粧品による色素沈着です)
は~い!ここで美白マーケット一丁あがり!
美白シリーズも投入します。
ついでに、日焼け止めも投入します~~~♪
このあたりで、ひとりの女性が使う化粧品アイテム数、月間で化粧品につぎ込む金額が、かなり膨らんでいる状態です。
それでも、もっともっと!もっと最新の!もっとすごい成分!
と、情報を伝えてくる美容雑誌やコスメ雑誌。
そして、赤ちゃんが生まれると、0歳から、保湿!日焼け止め!ということで、
ベビー用の保湿クリームと日焼け止めマーケットが一丁あがり!
その子だちが成長してまた、敏感肌マーケットに大貢献!
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ということで、ちょっとブラック劇場でしたが、
ファンデーションの破壊力を、イメージしていただけましたでしょうか。
わたし自身も、長い間、ニキビや敏感肌に悩み、「コスメジプシー」となって、この業界に微力ながら貢献してきました。。。
「トラブルが多ければ多いほど、売上げが増える」という業界って、他にもたくさんありますけれども、そういう業界の商品選びは、慎重になりたいものです。
我々民(たみ)が、知恵を持たなければなりませんね。
※この話は、実は完全なるファンタジーではなくて、某国で私自身が実際に感じた感覚を元にして書いています。